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EXCEL VBA 積の計算・合計の集計(単価×個数)「SumProduct関数」の使い方

 

EXCEL VBA 積の計算・合計の集計(単価×個数)「SumProduct関数」の使い方

 

 

●はじめに
EXCELでデータ一覧を作成した際に、「単価」×「個数」などの積の計算が必要な場合、通常の計算式では「単価」×「個数」の計算式を入力しますが、「SumProduct関数」を利用する事で、簡単なステップで積の計算を実行しデータを集計する事が出来ます。それでは、「SumProduct」関数の使用方法をサンプルプログラムを交えて説明いたします。

 

 

 ●書式の説明 (SumProduct)

WorksheetFunction.SumProduct(範囲1,範囲2,範囲3‥‥)

※セル範囲で選択されたデータの積を計算して値を返します。

使用例: Ans = WorksheetFunction.SumProduct(Range(“B2:B7”), Range(“C2:C7”))※注意:SumProduct(範囲1,範囲2,範囲3…)で指定する範囲は、全て同じ範囲個数に合わせなければなりません

 

 

 

指定したセルの範囲同士で、積の計算を行い総合計を返します。「2つのデータの積」(SumProduct)

 

 

●プログラム説明 (サンプルプログラム①)
下記のプログラムは、SumProductを使ったサンプルプログラムになります。下表のデータ一覧から「単価」×「個数」の計算をまとめて算出します。単価と個数の範囲を指定する事て、積が求められます。結果、セルF2に「金額合計」が代入されます。

 

Sub SumProduct01()

    Dim Gokei As Double  '結果の値が大きくなっても対応できる様に変数の指定を「倍精度浮動小数点数型」にする。
    
    Gokei = WorksheetFunction.SumProduct(Range("C2:C25"), Range("D2:D25"))
            'C列(C2~25)まで「単価」× D列(D2~D25)まで「個数」を計算し、計算結果を「Gokei」に代入する。
    
    Range("F2") = Gokei '総合計を表示する
  
End Sub

 

 

●実行前~実行後 ※実行後、全てのデータの「単価」×「個数」が計算されて「金額合計」F2に計算結果が代入されました。
(画面クリックして拡大)

 

 

指定したセルの範囲同士で、積の計算を行い総合計を返します。「3つのデータの積」(SumProduct)

 

 

●プログラム説明 (サンプルプログラム②)

下記のプログラムは、SumProductを使ったサンプルプログラムになります。下表のデータ一覧から「単価」×「個数」×「軽減税率8%」の計算をまとめて算出します。単価と個数及び税率8%の範囲を指定する事て、3つのデータの積を同時に求められます。セルH2に「税抜き価格」の合計値・セルH3に「消費税」の合計値・セルH4に「合計額」の合計値が求められます。

 

Sub SumProduct02()


    Dim Gokei, JTAX As Double'結果の値が大きくなっても対応できる様に変数の指定を「倍精度浮動小数点数型」にする。
    Dim lRow As Long
    
    
    lRow = Cells(Rows.Count, "A").End(xlUp).Row  'A列の最終行(品目)
    
    JTAX = WorksheetFunction.SumProduct(Range("C2:C" & lRow), Range("D2:D" & lRow), Range("E2:E" & lRow))  '「単価」×「個数」×「消費税」の積合計を消費税「JTAX」に代入
    Gokei = WorksheetFunction.SumProduct(Range("C2:C" & lRow), Range("D2:D" & lRow))  '「単価」×「個数」の積合計を合計「Gokei」に代入
    
    Range("H3") = Int(JTAX) '消費税額合計の小数点以下を切り捨てて、「消費税」に代入する。
    Range("H4") = Gokei '単価×個数の総額を「合計額」に代入する。

    Range("H2") = Gokei - Int(JTAX) '税抜額(H2)= 合計額 - 消費税を計算し税抜額を算出する。


End Sub

 

 

●実行前~実行後 ※実行後、全てのデータの「単価」×「個数」×「軽減税率8%」の3つのデータの計算されて「税抜き価格」・「消費税」・「合計額」の計算結果がH2~H4に計算結果が代入されました。
(画面クリックして拡大)

 

 

指定したセルの範囲同士で、積の計算を行い総合計を返します。「日付範囲指定」(SumProduct)

 

 

●プログラム説明 (サンプルプログラム③)

下記のプログラムは、SumProductを使ったサンプルプログラムになります。下表のデータ一覧から「単価」×「個数」の計算をまとめて算出しますが、今回は、日付の範囲を指定する事により、その範囲内の「金額合計」の合計値や「集計件数」などに算出されます。

 

 

Sub SumProduct03()

    
    Dim Gokei, SubGokei As Double
    Dim lRow, mRow, I, Kcount As Long
    Dim Hdate As String
    
    lRow = Cells(Rows.Count, "A").End(xlUp).Row  'A列の最終行(品目) データの最終行を把握する
    
    Gokei = 0
    Kcount = 0
    
    Do
    
        Hdate = InputBox("2019/10/1~何日までの集計を行いますか(YYYY/MM/DDで入力)")  '~までの日付を入力する。
    
    Loop Until IsDate(Hdate) '日付を正しく入力するまで繰り返す。
    
    
    For I = 2 To lRow  'データの2行目からA列の最終行(データの最終行)まで繰り返す。
    
        If Cells(I, "A") <= Hdate Then   '入力された日付の範囲以内か確認する。
                SubGokei = WorksheetFunction.SumProduct(Range("C" & I & ":C" & I), Range("D" & I & ":D" & I))   '「単価」×「個数」の積合計を合計「SubGokei」に代入
              
                Gokei = Gokei + SubGokei  '計算された「SubGokei」を「Gokei」に加算する。
                Kcount = Kcount + 1
        End If
        
    Next I
    
    Range("F2") = Gokei '総合計を表示する
    Range("G2") = Kcount '集計件数を表示する
            
End Sub

 

 

●実行前~実行後 ※実行後、日付の範囲を指定するメッセージが表示され日付を入力します、その指定した範囲で「金額合計」と「集計件数」が計算され、結果が表示されました。
(画面クリックして拡大)

 

 

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