EXCEL VBA ブックを閉じる（ブック全てを保存して閉じる・変更されていれば保存・保存しないで閉じる）

2020年3月3日

EXCEL VBA ブックを閉じる（ブック全てを保存して閉じる・変更されていれば保存・保存しないで閉じる：Close・Saveｄ・Save）

●はじめに

EXCELを使用していると、EXCELの作業終了後、ブックを閉じる作業を行いますが、その時に、開いているブックを閉じるには、Closeメゾットを使用します。また、ブックデータの状態が、保存後にデータが変更されているかされていないかを調べる時は、WorkBookオブジェクトのSavedプロパティを利用します。なお、EXCELアプリケーションを終了するには、ApplicationオブジェクトのQuitメゾットを利用します。それでは、順番に説明いたします。

●EXCEL VBA EXCELファイル・ワークブック・アクティブシートの保存・上書き保存・選択保存
（SaveAs・GetSaveAsFilename）の方法につきましては、下記のURLを参照にして下さい。

https://akira55.com/saveas/

●書式の説明【Closeメゾット】・【Savedメゾット】・【Quitメゾット】

●オブジェクト.Close(SaveChanges,Filename)
※ブックを閉じる時に使用

【SaveChanges】・・・下記参照
【Filename】・・・ブックの保存先を指定

SaveChangesの値及び説明
値	説明
True	①引数：Filename（設定あり）ブックに変更があった場合は、指定されたファイル名で保存される。 ②引数：Filename（設定なし）既存ブックは上書き保存される。ただし、新規ブックの場合は、「名前を付けて保存」ダイアログボックスが表示される。また、ブックに変更がない場合は、そのまま閉じる
False	ブック変更を保存しないで閉じる
設定なし（省略）	ブックに変更がある場合は、保存するか確認メッセージが表示される

記述例：ActiveWorkbook.Close True, “C:\HOZON\TEST_BOOK.xlsm”

説明　：現在開いているワークブックをCドライブの”Hozon”フォルダーの中に「TEST_BOOK.xlsm”」の名前で保存します。

●オブジェクト.Saved
※ブックの内容が変更されているか確認

Saved = True　・・・ブックの内容が変更されている。
Saved = False ・・・ブックの内容が変更されていない。

●アプリケーションオブジェクト.Ouit
※EXCELアプリケーションを終了します。

Application.Quit 　・・・EXCELを終了

EXCELブックを閉じる（Close）　４パターン

●プログラム説明　（サンプル①～④）

下記のサンプルプログラムは、EXCELブックを閉じる方法を４パターン作成しました。

①アクティブブックを閉じます。[ True ]の場合、変更があれは、同じファイルに保存し閉じます。変更が無ければ、そのまま閉じます。

②アクティブブックを閉じます。[ False ]の場合、変更があってもそのまま閉じます。

③アクティブブックを閉じます。[ 省略 ]の場合、変更があった場合は、保存するか確認メッセージが表示されます。

④アクティブブックの変更が合った場合、別のファイル名で別の場所に保存します。

Sub Close01() 'ブックを閉じる①

    ActiveWorkbook.Close True, ActiveWorkbook.FullName
    'アクティブブックを閉じます。[ True ]の場合、変更があれは、同じファイルに保存し閉じます。変更が無ければ、そのまま閉じます。
     
 
End Sub



Sub Close02() 'ブックを閉じる②

    ActiveWorkbook.Close False, ActiveWorkbook.FullName
    'アクティブブックを閉じます。[ False ]の場合、変更があってもそのまま閉じます。
    

End Sub



Sub Close03() 'ブックを閉じる③

    ActiveWorkbook.Close
    'アクティブブックを閉じます。[ 省略 ]の場合、変更があった場合は、保存するか確認メッセージが表示されます。
    

End Sub


Sub Close04() 'ブックを閉じる④

    ActiveWorkbook.Close True, "C:\Hozon\TEST_BOOK2.xlsm"
    'アクティブブックの変更が合った場合、別のファイル名で別の場所に保存します。
    

End Sub

Sub Close01() 'ブックを閉じる①

ActiveWorkbook.Close True, ActiveWorkbook.FullName

'アクティブブックを閉じます。[ True ]の場合、変更があれは、同じファイルに保存し閉じます。変更が無ければ、そのまま閉じます。

End Sub

Sub Close02() 'ブックを閉じる②

ActiveWorkbook.Close False, ActiveWorkbook.FullName

'アクティブブックを閉じます。[ False ]の場合、変更があってもそのまま閉じます。

End Sub

Sub Close03() 'ブックを閉じる③

ActiveWorkbook.Close

'アクティブブックを閉じます。[ 省略 ]の場合、変更があった場合は、保存するか確認メッセージが表示されます。

End Sub

Sub Close04() 'ブックを閉じる④

ActiveWorkbook.Close True, "C:\Hozon\TEST_BOOK2.xlsm"

'アクティブブックの変更が合った場合、別のファイル名で別の場所に保存します。

End Sub

EXCELブックを保存　（Save）【現在のアクティブブックを保存・全てのブックを全て保存】

●プログラム説明　（サンプル①～②）

下記のサンプルプログラムは、EXCELブックを保存する方法の２パターンを作成しました。

①現在のアクティブブックを保存（Save）します。

②全てのブックを全て保存してEXCELを終了します｡

Sub CloseSave01() '現在のアクティブブックを保存（Save）します

    
    Application.DisplayAlerts = True '保存する際の警告メッセージを無視します。
    
    
    ActiveWorkbook.Save    '現在のアクティブブックを保存（Save）します。
    
    Application.DisplayAlerts = False  '警告メッセージの無視を解除します。
      

    Application.Quit 'EXCELを終了
    
    
End Sub

Sub CloseSave01() '現在のアクティブブックを保存（Save）します

Application.DisplayAlerts = True '保存する際の警告メッセージを無視します。

ActiveWorkbook.Save '現在のアクティブブックを保存（Save）します。

Application.DisplayAlerts = False '警告メッセージの無視を解除します。

Application.Quit 'EXCELを終了

End Sub

Sub CloseSave02() '全てのブックを全て保存してEXCELを終了します｡()

    Dim AllBook As Workbook
    
    Application.DisplayAlerts = True '保存する際の警告メッセージを無視します。
    
        For Each AllBook In Workbooks '開いているワークブック全てをループします。
    
             AllBook.Save    'ワークブック全てを保存（Save）します。
                
        Next AllBook
    
    Application.DisplayAlerts = False  '警告メッセージの無視を解除します。

    Application.Quit 'EXCELを終了

End Sub

Sub CloseSave02() '全てのブックを全て保存してEXCELを終了します｡()

Dim AllBook As Workbook

Application.DisplayAlerts = True '保存する際の警告メッセージを無視します。

For Each AllBook In Workbooks '開いているワークブック全てをループします。

AllBook.Save 'ワークブック全てを保存（Save）します。

Next AllBook

Application.DisplayAlerts = False '警告メッセージの無視を解除します。

Application.Quit 'EXCELを終了

End Sub

EXCELブックの状態確認①【EXCELデータが変更されているか判定します。】

●プログラムの説明　（サンプル①）　【Saved】

下記のサンプルプログラムは、現在、開いているEXCELブックが前回保存した状態からデータが変更されているか判定します。

Sub Change_Save01() 'EXCELデータが変更されているか判定します。

    If ActiveWorkbook.Saved = True Then
            
            MsgBox "変更されています"  'True ：変更が有る場合
            
            ActiveWorkbook.Save    '現在のアクティブブックを保存（Save）します。
        Else
            MsgBox "変更ありません"    'False：変更が無い場合
                
    End If
    
End Sub

Sub Change_Save01() 'EXCELデータが変更されているか判定します。

If ActiveWorkbook.Saved = True Then

MsgBox "変更されています" 'True ：変更が有る場合

ActiveWorkbook.Save '現在のアクティブブックを保存（Save）します。

Else

MsgBox "変更ありません" 'False：変更が無い場合

End If

End Sub

EXCELブックの状態確認②　【複数開いているEXCELデータの内容が変更されているブックを保存します。】

●プログラムの説明　（サンプル②）　【Saved】

下記のサンプルプログラムは、複数開いたブックから内容が変更されているブックを保存します。現在、開いているEXCELブックが前回保存した状態からデータが変更されているか判定して、ブックを保存した件数をメッセージボックスで表示します。

Sub Change_Save02() '複数開いているEXCELデータの内容が変更されているブックを保存します。

    Dim AllBook As Workbook
    Dim I As Long
    
    I = 0
    
    Application.DisplayAlerts = True '保存する際の警告メッセージを無視します。
    
        For Each AllBook In Workbooks '開いているワークブック全てをループします。
        
        
            If AllBook.Saved = True Then
                    AllBook.Save    'EXCELデータの変更されているブックを保存（Save）します.
                    I = I + 1
            End If
                    
        Next AllBook
    
    Application.DisplayAlerts = False  '警告メッセージの無視を解除します。
    
    MsgBox I & "件のEXCELブックを保存しました。"

End Sub